遠路せっかく訪ねるのだから、存分に楽しみたい
貴重な時間とおカネを使って遠くまで出かける以上は、思う存分に旅を満喫したいものです。
とはいえ、大混雑の雑踏に揉まれて、目が飛び出るほど高い入場料を払い、現地の道は渋滞で進まず、混み合う店で食べる食事はイマイチで…となれば、ウンザリしますよね。
それでもある程度対策をすれば、それなりに回避できます。根本的解決となるとちょっとキビシイですが、やらないよりはやったほうが…と思う程度の気持ちで実行しましょう。
96:朝から行動する
休日くらい朝寝坊してゆっくりしたい、という気持ちはよくわかりますが、滞在型リゾートで過ごす場合を除いて旅先では朝から行動を開始しましょう。
混み合うテーマパークや観光社寺には開園時間までには到着するようにしましょう。いくつかの観光スポットをまわる予定ならば、一番混み合うであろうと予想される箇所をまっさきに訪問します。
朝イチならば当然空いていますし、次の観光地に向かうために最初のスポットを離れるときにも、渋滞とは逆方向になりますから、スイスイ移動できます。
また、朝から行動をおこせば、最初の観光がスムースに済むだけでなく、それ以降の時間も有効に使えます。特に冬場は日の入りが早いのでそれだけ観光に時間が割けますね。
9時や10時に開園する著名な観光スポットだけでなく、早朝出立のほうがより良い観光ができる場所も結構あります。
特に登山向けの観光地は顕著。
長野県の上高地は登山客のために早朝からバスが出ていますので、日の出くらいに沢渡を出るバスに乗るのが吉ですし、屋久島の縄文杉ハイキングなら日の出前に出発しないとその日のうちに帰ってこれません。
97:観光地は1日2か所まで
せっかく遠くまで来たのだから、いくつも観光地を廻らないとなんだか損した気になるという人はいませんか?
確かに見るべきものが少ない観光地なら、いくつか掛け持ちできますが、基本的には観光地は1日に2つまでに抑えておきましょう。
いくつも観光地をハシゴすると、貴重な昼間の時間の何割かを移動時間に取られることになってしまいます。
午前中にメインの場所を観光し、昼からもう1か所を訪問、という予定にしておけば、余裕を持って観光できますし、少々予定が崩れてもリカバリー可能です。
98:割引チケットを入手しておく
遊園地やテーマパーク、美術館、博物館、観光鍾乳洞などの観光施設を訪問する予定を組んでいる場合は、その施設の公式サイトをあらかじめチェックしておきましょう。
開園閉園時間や臨時休業日のチェックはもとより、期間限定のイベントの案内や、施設によってはウェブサイト限定の割引券のページがあったりしますので、くまなく見ておきましょう。
さらに現地に入ったら、観光案内所に顔を出しておきます。大抵の観光案内書には無料でもらえる散策用の観光マップやパンフレットが置いてありますし、観光施設の割引券も置いてたりしますので、チェックします。
99:距離感をつかむ
あまり縁のない遠方に旅をする場合、その土地の距離感がつかめずに、地元の人が聞いたら「え?」と首を捻るような観光スケジュールを立てがちです。
特にダイヤが決まっていない自家用車やレンタカーで移動する場合が顕著。
たとえば、北海道をクルマで移動する旅で、初日に函館入りをして、二日目に登別、富良野、三日目に釧路、網走、四日目に旭川、札幌、小樽を観光して新千歳空港へ、というパターン。
このプランニング、ありえません。
この場合、4日間で1,300kmの移動が発生します。東京~札幌間の道のりが1,100kmですので、それ以上の距離を移動することになり、これを無理やり実行すれば当然観光なんてしている時間はありません。
南に目を向けて沖縄本島を旅先に選んだとしても、同じこと。那覇に宿泊するホテルがあるのなら、日帰りで島を一周して観光するなんていうプランニングはやめておきましょう。
たとえば本島北部の「美ら海水族館」と、南部の「おきなわワールド」を同じ日に観光するのは無理です。
特に那覇市内と近郊は渋滞必至ですので、移動距離こそ短くとも移動に時間がかかることも考慮しましょう。
また、高速道路が繋がっていない県同士の移動もなかなか大変です。
たとえば三陸海岸の移動や、山陰、四国南部などは国道利用になりますが、時間がかかりますのでプランニングには注意を。
100:一日乗車券を上手く使う
大都市を観光するのなら、クルマよりも公共交通機関を使った方がスムース。いちいち駐車場探しで時間を取られた上に観光地物価の駐車場料金を払うのもバカバカしいものです。
公共交通機関となると、地下鉄やバスということになりますが、ここで利用したいのが一日乗車券。地下鉄のみ、バスのみ、地下鉄+バス両方使用可など地域によって種類が分かれています。
大抵の場合、3度乗れば元が取れる程度の価格ですので、使わなきゃソンなくらいの勢いで使ってみませんか?
また、著名観光施設の割引が適用される一日乗車券もありますので、一日乗車券を購入する前に施設名をチェックしておきます。
例えば京都市営地下鉄・バスの京都観光一日乗車券ならば有名社寺の拝観料割引のほか、見学施設の優待やお店での割引が適用されます。
101:京都観光のコツ
京都は1,200年以上の歴史を誇る街なだけに、古代の条里がそのまま残っているぶん、交通事情はお世辞にも良いとは言えません。2路線しかない地下鉄ではカバーできない箇所に観光スポットが多いため、バス移動も多くなります。
縦横無尽にバス路線が引かれていて、運転本数も多いので便利ではあるのですが、やはり渋滞に巻き込まれるのがネック。
特に京都駅前を発着するバスはどれも混雑しがちなので、あえて京都駅前からバスに乗るのは避けるのが吉かもしれません。同様に京都駅行きのバスも混雑します。
市内北部の観光地ならば地下鉄烏丸線北大路駅の北大路バスターミナルを利用し、市内南部なら地下鉄烏丸線九条駅近くにある大石橋バス停を使うと確実に座れますし、便利です。
また、四条通、三条通、河原町通、川端通を通るバスルートは渋滞が多いため、遅延しがちです。なるべく避けましょう。
逆に嵐山方面への観光はバスを使わず、鉄道でアクセスしましょう。阪急嵐山線嵐山駅からのアクセスが比較的空いています。
嵐山は見どころが多いので、嵐山だけで1日コースです。余裕を持ったプランニングを立てましょう。
同じように金閣寺、銀閣寺、清水寺、八坂神社、三十三間堂、二条城などの有名どころを一日で全部まわるのは不可能です。
エリアと数をさらに絞って、有名どころだけでなく、その近所の無名どころも添えて訪ねてみましょう。無名どころと言っても、全国的知名度がないだけの話で、よその観光地なら必訪スポットになるレベルの社寺は京都にはゴマンとあります。